46km街歩き

数年前のある日、市街地を遠くまで歩いた時のこと。往復で46kmの道。05:30発、19:00帰宅。1時間から1時間半毎に10分程の休憩をいれた。ある目的地を決め、自宅とその目的地との往復だった。目的地までは車では1時間程あれば行けるが、歩けば6時間かかった。帰りは6時間半だった。疲労も増してくると休憩時間で長く座っていると身体が動かなくなるので1回の休憩につき5分程。ちなみに自転車(ママチャリ)では約2時間だった。自宅から目的地までは緩やかに下っているため(標高差30m)、行きと帰りでは帰りの方が時間がかかる。さらにスケートボード(Pennyという小型のクルージング用のもの)で行った時は、行きは3時間、帰りは4時間だった。またPenny(ペニー)については後日ブログで書きたいと思う。大変乗り心地のいいスケボーだ。今回は歩いて行った時のこと。

服装はポケットの多い作業ズボンに化学繊維のTシャツ、靴下2枚重ね、トレッキングシューズ、帽子。持ち物は小型のリュックサックにおにぎり、ベビーチーズ、お茶、Tシャツと下着、靴下の着替え、絆創膏、ポケットティッシュ、ゴミ袋、方位磁石、小型ライト、デジカメ。ポケットにアメとチョコレート、必要最低限の小銭、家の鍵、携帯電話、ルートを記入した地図、ボールペン。

Googleマップでルートを決め、自分の歩くペースを考えて休憩地点も概ね決めておいた。国土地理院の地図を見て等高線もチェック。平地ならあまり見る必要はないが。後で知ったが標高が分かる地図もあるから今はいろいろ研究できる。

自宅を出てしばらくは市街地、その後用水路沿い、三車線ある国道、河川敷、用水路沿い、そしてまた市街地というルートを歩いた。なるべく自動車が通る道では歩道のある道を選んだ。歩道のない道を歩いて自動車が横をすり抜けていくのは気持ちの良いものではない。Googleマップのストリートビューが使える道は歩道がどうなっているのかを見ておいた。

市街地を歩いて思うのは、道路の主役は自動車であり、歩行者は常に身の危険を感じながら歩かねばならないということだ。歩道が全くない道路で自動車が4、50km/hでビュンビュン通過している道などは、ここを通りたければ自動車に乗れ、ガソリンを消費しろと言わんばかりだ。欧米では歩行者用、自転車用、自動車用に3つに区分けされる道路が増えているそうだが日本はどうした。

安全な道をのんびりと歩きたい。自動車ばかり高性能で大きくなって快適性や安全性を追求しているが道行く生身の人間のことは考えないのだろうか。どれだけ広い歩道でも、近年では自動車が歩道に突っ込んで歩行者をなぎ倒すというニュースをよく聞く。歩行者は歩道を歩いていても自動車の動向に注意しなければならない。駐車場で操作を間違えて建物に突っ込んでくる自動車はもっと前からニュースになっていたが、止まっている自動車に対しても歩行者は注意を怠れない。

今回歩いたのはほとんど市街地だったが、途中で河川敷を歩いた。硬いアスファルトからフワフワな土や草が足に優しい。大きな川でそこを歩いていると市街地の喧騒を離れて童心に返れる気がする。しかし気分良く歩いていた時、不意に遠くで誰かが叫んだと思ったらすぐそばの茂みが小さくガサッといった。そこは河川敷を利用したゴルフコースがあり、ドライバーのスライスがコースを外れ歩道を歩いていた私のすぐ2mそばに落ちたのである。茂みを覗くとゴルフボールがあった。打った人が遠くで謝っていた。拾ったボールを投げ返してやった。

貴重な体験である。あれ以来私は空にも注意をする様になった。



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